内幸なる日々。
サングリア、発泡した血液、
適当な千円くらいの赤ワインを冷やしておいて、三ツ矢サイダーを凍らせる手前くらいまでキン冷やしておいて、混ぜて飲む、サングリアと称す、割合は赤7泡3、より良くするには、冷凍のベリーを(ラズベリーとブルーベリーとあと何か、3種類まぜこぜの、冷凍保存のやつ、OKストアの冷凍食品コーナーに売っており)浮かべる、あるいは、お菓子のアポロ(円錐、上半分が苺チョコ)を浮かべる。広口のグラスをつかう。
プッタネスカ、大人の味、
私がテレワークの水曜は、子Lの知らない、大人のたのしみ、プッタネスカを作って食べる昼餉、ケッパー、で合ってるだろうか、ロシア語でカーペルスというが、これが酸っぱさを。チューブ入りのアンチョビー、ロシア語ではあんちょうす、これが塩けを。ほんで鷹の爪が辛みを。あとにんにくとオリーヴとトマト。それだけのパスタである。肉らしい肉も野菜らしい野菜もない。ただの赤い麺。でもえんみと辛みと酸っぱさ3種の味覚が競存しとる。子Lにはわからぬ味。おとなの愉しみ。
うた(と嘔吐)
子Rにお歌をうたう、毎日毎日お歌を歌う、家うちで、また外歩きながら、さっちゃんはねさちこというんだ本当はね、とか、だぁれさかさんがだぁれさかさんがだぁれさかさんが見つけた、とか、はぁるになれば、すがこもとけて、どじょっこだのふなっこだの、とか、あと自作の歌とか、ジブリの歌とか、ジブリの歌といえば、呼んでいる胸のどこか奥で、いつも心おどる夢を見たい、この歌を歌い進めて、粉々に砕かれた鏡の上にも・・(新しい景色が映される)のところで、いつも喉が詰まって歌えなくなってしまう、ウクライナを想わずにいられず、苦しくて溜まらぬ、そうして、支配下に落ちた、そのことによって平和となった村ないし町の、その砕かれた鏡に、映るのは、青空に翻る、三色旗(青白赤)……と想像して、またairゲロる。
移動革命(自慢:子ぉ2人いるなり!)
チャリに前かごを取り付けてもらった、これで後ろにL、前にRが乗れる、これはすごい!移動革命だ。徒歩で疲れていくかバスで遠回りしていくかの二択であったが、チャリで一挙最短距離という最強の選択肢が生まれた。チャリ屋でかご買って、取り付けてもらって、帰るさ、自慢であった。見てくれ、ふたり乗れるチャリ乗ってる、つまり、私には子が、二人いるのだよ! なんだか三鷹の町中に自慢しながら走っているみたいだった。帰ってさっそくうちのまえで試乗してみた、Rはチャリが気に入ったみたいだ、これからいい季節だ、これ乗って野川公園とか行くんだ、楽しみなことばっかりだ、俺は幸せだ、
日常の(小さな勝利)
ひどい親父である、だがこの夜は、子Lは幸せに寝入った、寝かしつけたあと、Our happy boy is sleeping his happy dreamとわが人に報告した、Im happy to hear that, darlingと妻、適当な英語によるごっこ会話である、ともあれ、マジわが子は、今宵こそは満ち足りて眠りについたはずだ、消灯前のご本も最近じゃ珍しく私と読みたがった、ミライチョコレートという簡単な絵本(2034年ニッポン)を読んであげた、電気を消して枕並べて横んなったらじき寝息が聞かれた、子が幸せに眠りについたこと、これが今日の日のわが小さな勝利、明日も一日、また一日。
