2月2日
今季最強の寒波が来ている。キエフ10日間予報↓

読み方:左端、きょう2/2は、一日の最高気温がマイナス12度、最低気温がマイナス20度。
電力をめぐっては、複雑な状況となっている。
1/30(先週金曜)以来、露は基本的に、ウの電力インフラを攻撃していない。なんでも米T王が露P帝に電話して、1週間と期限を設けてエネルギー停戦(エネルギー施設への攻撃の自制)を要請したらしい。いつそんな電話したのか、1週間とはどの日から起算して1週間なのか、不明な点が多い。ともかくも、事実として、寒波の只中の1/30~きょう2/2まで、ウ電力インフラは基本的に露の攻撃を受けていない。
ところがだ。恐れていたブラックアウト(全土停電)が、この間まさに生じた。31日の昼前のこと。幸い、同日中にほぼ全土で電力供給は再開した。ウ自身の認めるところ、ブラックアウトの原因は、外部からの干渉たとえばサイバー攻撃ではなく、氷結による送電線の破断、つまりは事故であるらしい。
もろもろの結果、いま最も事態が深刻なのが、例によって首都キエフで、今朝次点でなお多層住宅1000棟ほどが暖房なしの状態という。ほかを見回しても、全体的な窮状はかわらない。この寒波のなか全国的に長時間の計画停電が敷かれている。乏しい電力を分け合って、順繰り停電していき、所によっては一日10時間以上も停電している。
以上が現状である。以下、若干の注釈。
注釈①露の公式筋によればE停戦は2/1を最終日とする1週間である。その説によればE停戦は昨日付けで終わっている。だがウの観測する事実としては、E停戦は1/30から始まっている。そこから1週間とすれば、2/5くらいまで停戦は続くはずである。次回のウ米露3者協議@UAEは2/4-5に行われるとの話がある。露公式筋によればE停戦は「交渉にとって好適な条件の創設のため」である由。これら考え合わせると、希望的観測かも知れないが、やはり2/5くらいまでウの電力施設は襲われないでいてくれるのでは。その頃には今次の大寒波も過ぎる。
注釈②露がウ深部へのテロを悉皆停止したわけではない。なるほど電力施設への攻撃はやめた。だがかわりにウのロジ破壊に注力しだした。ハブ駅への攻撃。鉄道。バス。都市間連絡の破断。
注釈③米Tの要請とやらが魔法のように効いたとの理解にも留保が要る。先月末のウ米露3者協議の時点でウ米より露に対しE停戦の提案は出ている。それで一種の紳士協定が結ばれた、との情報もある(NYT)。米TはE停戦という既定路線に乗っかってさも自分の手柄であるかのように鼓吹しているだけかもしれない(Pとの電話協議とやらも事実かどうか?)
注釈④ブラックアウトの原因につき露の物理破壊やサイバー攻撃は「なかった」といい、1/30より意図的なE網攻撃は「ない」と認める、ウクライナの率直さを評価したい。一方、今度ばかりは寒波を兵器として利用しないことを決めた(のだとして)露に一握りの人の心、善性、を認めることは、自分はしない。そんなものがあるなら先の寒波に首都集中砲火を合わせてこない、そも4度の冬ごとウの電力網を破壊しようとしない。自分は露の邪智奸佞の水準をこのように想定する:侵略先の天気予報を読むくらいの脳はある。また、E破壊の効果測定として、ウの世論調査を確認したり、ウ市民のSNS上の発言を収集・分析したりもする。その結果、E破壊がウ市民の士気を挫くのにさほど奏功していない、むしろ露への憎悪を煽りすぎている、と看取され、また、ここは一発米王に貸しを作っておくのも悪くない、とも思われ、そんな損得勘定の末、ひとまず今回の寒波は見送る(E停戦提案に乗っておく)ということになる・・。そんなところではないかと思う。自分はここに善性の余地を見ない。
※出典はこれら記事:УП、УП、УП、УП、УП、УП、УП、УП、Meduza
1月28日
間もなくまたすごいのがくる

上はキエフ10日予報、月末から月初にかけてマイナス20度のマローズがくる。2月はウクライナ語で酷月。
露はウ電力施設への攻撃の手を休めず昨日今日はオデッサがやられている。被害未詳だが電力施設に「莫大な」破壊が加えられた由。УП
キエフは27朝時点でなお集合住宅900棟ほど暖房きていない。だが間もなく緊急停電を脱し計画停電のコースには乗せられそうとのこと。この違いは大きい。停電時間が減じることは意味しないが、生活に最低限の予見可能性がもたらされる(同じ18時間停電でも何時から何時までと時程が示されていれば心理的にはよほど凌ぎやすい。今の冬の過酷さには比ぶべくもないが、24年夏で何丘も経験)。УП、УП
キエフの家庭に中央暖房を行きわたらせるために苦肉の策として、浴室・台所向けの温水供給を一部街区で制限する由。より市民の痛みの少ない方向へ、ライフライン(水道光熱)間でリソースを融通し合うほかない状況。УП
朝日新聞をデジ版で遡行可能な2週間分遡って確認したが、キエフ(ウクライナ)の電力危機については取り上げゼロ。イランとマドゥロとグリーンランドに、つまりは西半球王の奏でる狂騒曲に、ウの話題が紙面から駆逐された形。と思えば今日(28日)付で、NY寒波について報じられている。積雪だなんだで30人死亡だそうだ。ウクライナでまだ凍死の報は聞かない。凍死人が出始めれば、新聞もやっと取り上げるか、は
京都市長室から返事きた(「1月」参照)。京都市としては年来支援に取り組んでおり今は子供の学習用のパソコンを送る準備を進めているとの型通りの回答。事態の緊急性に明らかに見合っていない。それを使う電気がないところへパソコンを送って何とする、不出来なアネクドートだ。キエフ市と密に連絡を取り合っている、と先の議員さんは言っていたが、果たして今の電力危機が生じてから一度でもクリチコと繋いだかを疑う。繋いだうえで、まぁ来年9月新学期に間に合うようにパソコンを送ってくださいよと言われたとしたら、よほど諦められている(期待されていない)ということだ。ものを送るばかりが能ではなかろう、これほどの危急のときに、姉妹都市として、何かコミュニケなりと出してやれないか、友愛と同情と連帯を示す、シンボリックなジェスチャーのひとつもとれないか。心を挫く(陋劣な!)攻撃である。では心を支える支援は見当違いではない。ミサイルに対し千羽鶴が有効な場面である。千羽鶴はもちろん譬えであるが(まんま千羽鶴を送れと言っているのではない)、まぁ、ここに書いても仕方ない、意味ない
概して、空回りしている、日本の世間の温度感と、自分がよほどずれていると思わされる日々だ。
1月26日
電力
26日15時(現地時。日本時間22時)時点、キエフ市なお集合住宅1200棟に暖房なし。УП
だがともかくもキエフ州の電力供給は低位安定、緊急停電から計画停電に移行し、消費者は束の間、いつまで停電いつ通電との予見可能性を得た。УП
言うまでもなくこれは電力復旧業者の英雄的な働きの賜物であるが、その彼らの業務上の事故死の報がちらほら上がっている(УП)。限界をこえて働いていることだろうと思う。日中マイナス5度夜間マイナス10度の厳寒のなか、昼夜を徹して。政府は彼らに月2万グリヴニャの賞与を約束。日本円にして7万円である。УП
Meduzaが大停電下のウクライナの人たちの声を伝えている。キエフ在住者の証言では、室温は1-2度、防寒具着て寝る、水道管や便器の水も凍る、寒さで家具に罅が入る。またハリコフ在住者かたらく、
福音は換気扇の作動音「ブォー」これ鳴ると電気きた!すわ狂ったように全家電を一気に動かす(※推奨されない。通電後即消費電力大なる電動かすと過負荷で再停電の恐れ、家電は逐次使うようにと再三勧告されている)、6時間停電して1時間通電してまた6時間停電のリズム、6時間暗闇と寒さに座ると世界変わる、TVつける、ニュースではウクライナそっちのけでやれイランだマドゥロだグリーンランド。
都市インフラは、商店、カフェ、銀行、薬局、床屋、皆稼働してる。自前の発電機で。耳を聾するモーター音。シャヘドの音もかき消す。シャヘドは空に常駐してる。
西部チェルノフツィ在住女性↓
敢えて露語で書く。露語話者だからとかそんなんと違う。このほうが届くと思えばこそだ、露の露語話の露人どもに。「俺たちには関係ねえ」「政治と文化は別」「国民に戦争責任なし」二言目にはこれを言う、だが関係あるよ。関係なくないよ。
私は生き延びる。なぜか。ともかくも職に就き、ともかくも使えるカネがあり、ジム行って汗流すこともできれば、マクドでバーガー貪ることできる、世はなべて事もなしと超然うそぶいてみせることもできる。だからこそこれを書く、ぎりぎり歯噛みしながら。声を挙げられない大勢の人に代わって。みな言わないだけだよ、寒いか、寒いよ! うぅ、さぶぅ、とか、セーター上から着ときなさいとか、そんなレベルじゃない、逃げ場のない寒さだよ。壁という壁、天井、指さきからも、冷気が漂い出てくるよ。頭の中にも冷気が充満してるよ。毛布3枚かぶって寝たふりしたって寝られるものか。ここチェルノフツィ。欧州のまほろば。シャヘドもそんなに飛んでこないよ。神に多謝。そのかわり、一日19時間停電。
自信はあるよ。私は生き延びる。生存する。最終的には熱々のシャワーにありつく。コンセントに繋げば家電が動く。だが怖いのだ、こうして私のように、声を挙げることをしない人たちのことを思うとき。冷たい部屋でひとり座ってともかくも朝だ、朝まで死ななければもう一日は生きられる、と念じている人。おじいちゃんおばあちゃんたち。赤ちゃんを抱いたママたち。
きょうウクライナで誰かが凍死する。戦場から遠いところで、ミサイルの音もなく、ただ自分の部屋で、ひっそりと、見る人もなく。第二次世界大戦から80年。「もう二度と」との言葉。人間は変わった、戦争は克服された過去、もう以前の私たちじゃない? 何も変わらない。人間はやっぱりけだものだった。

「何丘ブログ」読者に請う。ウクライナ越冬支援の募金にご協力願いたい。
拙ブログを長期にわたり見守ってくださる少数読者、あなたはチーム何丘、どうか何丘の言うことだとお思いになって、指先の労をお取りいただきたい。募金先はお任せします。仮にUNHCRを推す。※私と同団体は何の関係もない
あるいは、Meduzaらがやってる、ウクライナ越冬支援に特化したこちらのページから。リンク先英語。発電機用とか、子供たちのためにとか、動物たちのためにとか、目的別になっていて、募金しやすいと思います。
1月25日
3者協議
ウメロフ他より報告を受けたゼレンスキーによればUAE交渉は「建設的」だった由。「米による終戦プロセスの監視の必要性が認識されていることは高く評価」。УП
この抑制的な評言の一方、米Axios伝える「米ウ消息筋」の証言はかなり熱気を帯びたもので。いわく:2日間の交渉では領土・原発から終戦後の緊張緩和策までありとあらゆるテーマが俎上に上げられた、ウ露双方とも気色ばむ場面もなく相互に敬意を払いつつ真率に解決を模索、米ぬきウ露直接対話の場面もあった、最後にはウ米露3者で合同昼食、全員が友人同士のように見えた瞬間も。希望を抱かしめる交渉であった。次回は2/1同じアブダビで3者協議を開催予定。ここで大きな前進があればその次は中立国でなくウ(キエフ)ないし露(モスクワ)で会談となるかも。そこでもまた進捗あれば、その次はいよいよゼレンスキーとPの首脳会談となるやも。「この調子でいけばそこまでたどり着けそうだ」。こんな証言集。信じる信じないはあなた次第。УП

↑本件を伝える朝日記事(24朝刊)。私は「ウ・米・露」の順が適当と思う。こういう場合の国の並び順には一定のルールがある。自国が含まれていれば自国を先にいう(日米という、米日とは言わない)。自国が含まれていない場合は「大国」を優先する慣行がある(中韓という、韓中とは言わない)。だがいま、「大国」の扱いには繊細でありたい。大国が中小国をほしいまま貪食する新世界が顕現しつつある。それをボロボロになりながら身一つで止めているのがウクライナである。我々はもちろん、そんな新世界など認めるべきでない。些細なことだが、「大国」に優先権を付与する作法には、批判的でありたい。この協議はウクライナの、ウクライナによる、ウクライナのためのそれである。かつてウの死命をウの肩越しに米露で決しようとした時期もあった(新ヤルタ、と言われた)。だがこうして今、きちんと自ら議論に食い込んでいる。ウが必死で保っている主体性を、言葉の上からも支えてやりたい。
電力
ゼレンスキーによれば、露は直近1週間にウの主としてエネルギー施設に対し、ドローン1700機、誘導航空爆弾1380発、ミサイル各種計69発を使用した。УП
交戦国の継戦意思を挫く(厭戦気運を広げる)ために軍または軍事施設でなく民生施設あるいは民そのものを叩くことの(人道性/非人道性はさておき)軍事合理性について、MeduzaのPodcastでクズネツォフが喋っていた。いわく、民を叩くことが戦争の勝利に真に合理的に帰結するかについては議論があるが、大筋、帰結しない(あんま意味ない)という説が有力である。だが、こと、今のウクライナの現状については、戦争の本筋であるところの軍と軍同士の争い(つまり戦線)の面で、ウクライナ側は長期にわたって後退を続け――同じPodcastによれば、2025年は開戦以来初めて、ウ軍の大規模反転攻勢が一つもない年であった――、露軍による一方的な領土侵食がもうずーっと続いていて、改善の兆しもない。そこへもってきてライフライン(光熱水)をズタボロにする大量破壊キャンペーン、この合わせ技が、国民の士気をどう左右するものか(それが継戦をめぐる政治決断にどう作用するのか)は、即断できない、とのことであった。Meduza
1月24日
UAEでウ米露3者実務者協議が終了した。詳細不明。期待はすまい
協議が進行中の24日朝にさえ露はウに対し大規模複合攻撃を仕掛けた。396飛翔体、うち372無害化、キエフには対艦ミサイル「Kh-22」12発を弾道弾として使用、9撃墜3着弾、(УП、УП)
この結果、あと1200戸まで回復していた集合住宅への熱供給が、また振り出しに戻った。9日・20日の大規模攻撃後と同じく、集合住宅6000戸(全戸の半数)が暖房なし。左岸は水供給なし。УП、УП
キエフのことばかり本記事では書いてるがハリコフもズタボロである。他にも被害は及んでいる。
1月23日
Kyiv
首都キエフ、本日朝の時点でなお集合住宅2000棟に暖房なし。クリチコ市長再び呼びかけ:可能な者は首都から退避してくれ。食品・水・医薬品を買い溜めておいてくれ。これがまだ最悪ではないかも知れない――これからもっとひどくなることもあり得る。УП、УП
今日も-10度の酷寒。9日の第一次破壊から暖房と電気がない状態が2週間続いている家もある。
エネルギー相シュムィガリ:今日は22年(開戦の年)の秋のブラックアウト以来最も困難な日。露の絶え間ない攻撃により発電配電変電送電すべてに過大な負荷、状況は極めて困難、当面緊急停電を続けざるを得ず。中でも最悪はキエフ市・キエフ州、またドニェプロペトロフスク州。市民にこれだけ言いたい:電力技士たちをいじめるな。皆さまの疲れもストレスも理解る、だが昼夜の別なく極寒のなか限界をこえて働いている電力復旧業者に物理的攻撃を加えないでやってくれ。УП
つまり、そういうことをする者がいるのだ。地獄・・いま地獄が見たければ人よキエフへ行けばいい。
death comes in threes
2025年、ウクライナでは17万人が生まれた。48.5万人が死んだ。ざっくり1人生まれて3人死んでいる。УП
Groundhog Day
世界経済フォーラム@ダヴォスのゼレンスキー演説(欧州批判)。昨日付けでも取り上げたが断片的だったので、全文(をMeduzaがリライトしたもののほぼ全訳)を下に掲げる。
自分は昨年ダヴォスの演説を「欧州は自衛のすべを知らねばならぬ」と結んだ。それから1年。何も変わっていない。皆グリーンランドを見てなすすべ知らず米の沈静化を待つ。だがその日が来なければ? イランについてもいろいろ言うが抗議デモは流血の裡に鎮圧された、誰も手を差し伸べなかった。露凍結資産の接収についてもいろいろ言われたがついに決定には至らなかった。露の戦争犯罪を裁く特別法廷も開廷せぬまま。足りないのは、時間でしょうか、それとも政治的意思? 欧州は将来をめぐる議論が大好き、だが何もしない。Tはタンカーを拿捕する、なぜ同じことを欧はできない? 欧はNATOを信じている。だが現実にNATOが動くさまを見た者はないのだ。Pがリトアニアをとることを決めたらどう返報する? 宜しい、米に応答義務。だがもし米動かなければ? 欧は知るべきだ、自己を守るすべを。ウがお役に立てる。うちには武器も経験もある。露船はグリーンランド沖に沈む、かつてクリミア沖で轟沈したように。連中との戦い方は心得ている。自由のための戦いをただ見て放置することの帰結はいつだって惨めだ。2020年誰もベラルーシ国民を助けなかった。それで今、«Орешник»がベラルーシに配備されてEUの大概の国を射程に収めている。我々は何度も言ったよ。行動せよと。でも欧は例のごとく、「いつか、誰かが、何かする(といいなぁ)」。リーダーシップとるかわりに米大統領の変化を期待している。EU首脳らはいう、強くならねばと、現実には、誰かが代わりに自分たちを強くしてくれるのを待っている。きょう米が«Совет мира»(平和評議会)立ち上げた。欧はこれに対して統一された立場を策定することすらできなかった。欧は戦争のない、よりよい世界を作ることができる。だがそのためには強くならねば。ウは欧が強くなるのを手助けできる。いまわれわれは独立を守るために皆さんの力を必要としているが、皆さんもウの独立を必要としているのだ。さもなければ明日皆さんは自身の価値観を守るために戦わなければならなくなるよ。必要なのは行動。世界秩序を変えていけるのは行動。行動しなければ明日は来ない。УП
1月22日
ダヴォス
ダヴォス(スイス)でゼレンスキーとトランプが首脳会談。50分。トランプによればVery niceな会談だった。ゼレンスキーによればNiceな会談だった。共同記者会見なし。
この前にはウ米代表団による和平交渉が行われており、この後には米露代表団による協議があり、で明日・明後日にはUAEでウ米露の3者協議が行われる。顔ぶれは、ウ側よりウメロフ安保会議書記/ブダーノフ大統領府長官/アラハミヤ議会与党会派長、米からはウィトコフ大統領特使、露は恐らくトミトリエフP特使となろう。УП、УП、УП
会談後の会見でゼレンスキー、露石油タンカー(制裁をかいくぐって石油を隠密輸送し戦費調達。「影の船団」)を拿捕せよと欧州諸国へ呼びかけ。トランプがやっているように行動せよ。石油収入なければ露は戦争続けられず。畢竟はカネが尽きれば戦争できず。欧沿岸を通ったら拿捕せよ、積み荷は接収して自己のために売れ。欧州あんたは将来のことを議論するのは好きだが今日の行動を日和る癖がある。だが今日の行動こそが未来を作るのだと知れ。УП
またゼレンスキーはグリーンランドやイランについても欧の無作為・対米依存を批判。危急のときにはNATOが動くと妄信してるが露がリトアニア侵攻したら、ポーランドを攻撃してきたら、本当に動くのか、畢竟は米国さま頼みでないか、グリーンランドの防衛意思を示すといって、兵士をたかだか40人派遣してみせて、これが露中にどんなシグナルを送るか、またデンマークにどんなメッセージを与えてしまうことになるのか。その点ウは! ウは、もし露の軍船がグリーンランド近海に出没したら、どうすればよいかを知っている。経験も武器も人材もある。またイラン。ここでもまた世界の関心は米がどう動くかの一点のみ。自分で行動しない。自由のために戦う人たちを助けないようとしない! だが因果は巡る、負の影響は返ってくる。2020年ベラルーシ(※ルカシェンコ6選のお手盛り大統領選に抗議する市民の大規模デモ)。誰も民衆を助けなかった。果たして今、露ミサイルがベラルーシに配備されている。欧州諸国はこれに憤ってみせるが、2020年に民衆が勝利していたらこうはならなかった。УП
※冷や冷やする介入教唆である。だがもちろん気持ちは分かるし、一理ある。いまウが欧州批判に回ること自体大丈夫かなとどきどきするが、愛ゆえの、ウにとり欧州が絶対に必要不可欠であればこその、建設的な批判と思おう。▽三者協議果たしてどうなるか。▽ゼレンスキー顔色よくなく疲労ありありと見てとれ心が痛い。
キエフ
キエフ22日朝時点でなお集合住宅3000棟に暖房なし、全戸の6割に電気なし。УП
1月60万人が首都から退避とクリチコ市長が言ったが、キエフ市軍政局によれば「そんな情報は確認されていない。もしそれだけの人数が市外へ出ていたなら電力需給はもう少しましだっただろう」。УП
※キエフは市当局と軍政局の二重権力になっている。後者は中央権力に直属しており、かねてゼレンスキーに批判的なクリチコとはしばしば対立。今回の電力危機でも責任の押し付け合いを演じていて醜い。
1月21日
キエフ、電力
キエフ受難。もとの人口が300万。うち100万余りに電気と暖房が来ていない。寒波が居座っている。日中マイナス5度、夜間マイナス10度。これが今週いっぱい続く。УП
クリチコ市長によれば、1月中に首都市民60万人が市外へ退避したと見られる。夜間の市内の携帯台数が60万台ほど減ったことから。УП
今次の大停電の因みとなった露の大規模攻撃は、ミサイル34発、ドローン339機、計373飛翔体によるもの。うち342がウ防空部によって無害化(撃墜等)された。つまり、9割は防いでいる。残り1割でこの被害である。
ゼレンスキーによれば、今次の防衛には少なく見積もって8000万ユーロ分の防空兵器(ミサイル等)が使用された。防空にはカネがかかる。そして防空の手段は枯渇していく。無人機対策はなんとか自前で可能だがミサイルとりわけ弾道弾は米システム「Patriot」でしか防げない。Patriot用のミサイルが払底している。露は弾道弾の使用を著増している。УП
ウ経済環境農業相、ダヴォス(世界経済フォーラム)で語らく:露は昨年10月以降ウの発電力(火力・水力)8.5GW(ギガワット)分を損傷させた。この多くがのち復旧され、さらにのちまた破壊された。正直、直すより守るほうが安上がりだ。だが守る力(防空装備)が十分に与えられなかった。いま、電力不足を補うため、欧州より1.9GWを輸入している(記録的な数字)。また、ウの津々浦々で、総計1GWの発電機が稼働し、経済と生活を支えている。が、まだまだ足りない。УП
ブダーノフとフョーロドフ
ブダーノフ大統領府長官ダヴォスで語らく、和平交渉は前進している。明日すぐ平和にとは言わない、何しろ戦争の相手が相手である。だが前進していることは間違いない。そしてウは、蚊帳の外でなく、直接に和平プロセスに参加している。ウに必要なのは公正な平和、安全の保証、明確な復興計画だ。УП
フョーロドフ国防相、国防部門の優先課題を記者らに語る:大統領より受けた指令は「空陸で敵阻むシステムの構築、敵とその経済に対する非対称攻撃・サイバー攻撃の強化、継戦の対価を露に耐えがたいものにし和平を強いること」。第1の課題はマネージメントとガヴァナンスの再定義。正しい課題設定そして実行力、成果主義! 第2の戦略目標は「敵の損失の拡大」。いま我々は月に敵3.5万人を死傷させている。これを5万にして戦争継続を露にとり耐えがたいものにしていく。УП
ブダーノフとフョードロフは改造ゼレ政権の最重要人物であるから不案内の向きは覚えてほしい。ともに若い。ブダーノフ40歳、フョードロフ35歳。

ブダーノフ(↑)は前職、ウ国防省情報総局長官。インテリジェンスのトップである。露深部における露将校の暗殺であるとか黒海洋上の露軍事経済アセット強襲であるとか有名な「蜘蛛の巣」作戦であるとか、露の急所を突く諸々の作戦を首謀・主導した。他面でメディアアピアランスに長け国民人気高く、世論調査では仮に大統領選で決選投票となった場合にゼレンスキーを下しうる数少ない(2人しかいない)逸物である。今月半ばに大統領府長官に就任。政権のNo.2と見てよい。対米和平交渉でも主導的役割を担う。数手先を読む切れ者の現実主義者として米政権内でも評価が高い。

フョードロフ(↑)は前職DX(デジタルトランスフォーメーション)相(兼第一副首相)。このTシャツルックで分かると思うがIT起業家出身、そのマインドで政府のデジタル化をゴリゴリに推し進めていった。代表作は国民アプリДия(ヂーヤ)。マイナンバーカードだの保険証だの免許証だのスマホにぶち込み大抵の行政サービスをオンラインで受けられるようにした人権アプリである。何丘もそのかみはコロナのワクチン証明書でお世話になりました。戦時は国内メーカーを糾合してドローン軍の創設・増強に辣腕を振るった。同じく今月半ばの人事で国防相に就任。イノヴェーション旋風で戦線の劣勢を巻き返せるか。
ともに若く、有能で、ウの至宝といっていい人材である。この上ない適役と思う。正直この人事は胸アツ。心配なのは、ブダーノフがこれまで謀略に使ってたIQを交渉等の正道に全量向け変えることができるのかということと、あとフョードロフとスィルスキー(ウ軍総司令官)の相性どうなのかなということ。ともあれ期待している。フョードロフが軍を強くして戦線を押し返し露深部を破壊していって、でブダーノフが交渉をまとめる。少しでもより公正な和平へ。2026年、ウクライナに平和を。
1月20日
……容易に書き出せない。白紙を前に書き出しあぐねている。現実の酷薄さと、自分の無力に暗澹としている。
20日未明、キエフにまたしても大規模攻撃。また全戸の半数が暖房を失った。寒波が居座り依然として夜間の気温はマイナス10度を下回っている。9日の攻撃からようやく立ち直りかけたところだった。悪魔がいるなら雪氷を好むであろう。雪氷と爆炎を輪舞させて楽しむだろう。
でグリーンランドである。ダヴォスに集まる欧州首脳らはウクライナのことそっちのけでグリーンランドのこと話すことになる。西側の分断と内訌、世界最強国による「武力による現状変更」の率先垂範。夢のような光景、筋書きにもない僥倖だ。北風に耳を澄ませば高笑いが混じっている。
電力
16日のゼレンスキー発言によれば、ウの電力需給ギャップは7ギガワットの赤字。需要18GWに対し供給11GW、実に需要の3分の1をカバーできていない。УП
緩和と適応といいますが、緩和すなわち、既存大型施設(変・発電所等)の修理復旧と防衛(防空)は限界を露呈しているので、適応(応急処置)に当局は注力している。言い換えれば、電気暖房水道の全戸供給は今季につき諦めざるを得ない、それはもう無理な前提で、ともかくも市民を凍死させない、そこに全力を注ぐ。
もともと大停電の際の駆け込み寺としてпункты несокрушимости不屈の拠点というものが全国に1万か所ほど整備されていた。その配置や機能に見直しをかけ、強化していく。「拠点」は次の要件を備えていなければならない。①十分な水・電力備蓄、②安定通信、③睡眠がとれる。また「拠点」は数あればいいというものでなく、一つ一つが十分な収容力を備えていなければならない。同時入室可能な最大人数は、人口3~10万の小都市に設置される「拠点」であれば100人、10-50万の中規模都市なら100-300人、50万以上の大都市では300人。УП
また、これとは別に、пункты горячей едыアツアツごはんの拠点なるものも展開する。移動式の「モバイルキッチン」、要はキッチンカーのことでしょな。キエフ市では既に41台の「モバイルキッチン」が稼働中。困窮層に熱い食べ物をふるまう。УП
未曾有の電力危機にあえぐキエフのため、隣国ポーランドのボランティア団体が「ポーランドの温もりをキエフへ」と号する募金活動を展開、目標額は約1億円(発電機100台の購入・輸送費)。15日~18日の3日間で目標の半額を集めたとのこと。УП
世論調査
最新の世論調査でウクライナの人たちのインサイトを探ってみよう。
KMIS(キエフ国際社会学研究所)、1月中旬実施。
Q:露の戦争目標は何か。何がしたくてウと戦争してるのか。
A:ウ領土の全部もしくは大半を掌握しウの国体とウ民族を滅ぼす・・41%
ウ人の物理的抹殺(ジェノサイド)・・28%
ウ領土の全部もしくは大半を掌握し傀儡政権を樹立・・11%
4州(D、L、Z、Khe)の完全掌握・・3%
2州(DとL。つまりドンバス)の完全掌握・・2%
現在の占領地で満足・・1%
脱ナチ、脱軍国主義で満足。ウの主権にはノータッチ・・2%
最後の3つを除いた実に83%が、露の目標はドンバスにとどまらぬと見ている。実に8割が、露の目標はウの全面支配もくは完全破壊であると見ている。
一方、このごに及んで、露ナラティヴを信じている人、「脱ナチ」云々すなわちウの悪魔祓いが完了すれば善良な露はただちに手を引くであろうと信じる人が、2%いるということも見逃せない。УП
Q:いま行われている和平交渉が、持続性ある平和につながると信じますか?
A:信じない 69% わからない 5% 信じる 26%
Q:前2者に追加質問。なぜそう思う(信じないorわからない)?(自由回答)
A:「露が平和を望んでいない」「露は戦争継続を望んでいる」etc・・52%
いろいろ交渉が行われているが、結局は露が平和を望まない/戦争を望んでいるから、実質的な和平には結実しないであろう、と醒めた目で見る人、実に7割。
Q:想像してご覧、現在の戦線で停戦となる、米欧がウに安全を保証する。その場合、露はウに再侵略をしかけてくると思いますか?
A:思うね 57% どうだろう50-50ならん 26% いや露はもう二度と攻めてこないだろう 11%
領土交換なしにひとまず現在の勢力図で戦火の交換がやんでも、露は5割以上の確立で再び攻めてくる、たとえ欧米の安保約束があったとしてもだ、と考える人、実に8割超。14年の苦い苦い教訓。УП
Q:戦線についての次の二種の記述のうちどちらが確からしいと感じるか。
①(楽観説)然り露は前進している、だが緩慢かつ、多大な損失を出しながらの前進である。ウは効果的な抗戦を継続する能力を有する。
②(悲観説)露は顕著な成功を収めておりウの抗戦は絶望的である
A:①かな 77% ②だね 12% 何とも言えんよ 11%
意外にも、楽観説が支配的である。現実が直視できているのだろうか。そう思わなきゃやってらんねぇというところだろうか。УП
