【ロシア語の歌】Бременские музыканты(ブレーメンの音楽隊)

ロシア

ソビエト・ロシアの「みんなの歌」より名品を紹介していくシリーズ。

今回はアニメ「ブレーメンの音楽隊(Бременские музыканты)」のテーマソングを取り上げる。

ロシア人と仲良くなりたい方、とりあえずこの曲覚えておくと心のドアの開きが早い。

Бременские музыканты(ブレーメンの音楽隊)聴いてみよう

まぁ聴いてみようや。歌うはソビエトの歌謡王マガマーエフ。

Олег Анофриев – Песенка бременских музыкантов (Ничего на свете лучше нету…)

同名アニメ作品のオープニング部分ご覧いただきました。

この人ら(人&動物たち)、旅芸人の一座なんす。

一言でいうと、この歌、旅芸人の一座が歌う「自由賛歌」です。

Бременские музыканты(ブレーメンの音楽隊)、歌詞対訳

Ничего на свете лучше нету,
Чем бродить друзьям по белу свету.
Тем, кто дружен, не страшны тревоги
Нам любые дороги дороги.
Нам любые дороги дороги.

この世で一番楽しいことは
友と肩組み 世界を旅すること
友さえいれば 不安もなんのその
どんな道も 愛すべき道
どんな道も 愛すべき道

Мы своё призванье не забудем –
Смех и радость мы приносим людям.
Нам дворцов заманчивые своды
Не заменят никогда свободы.
Не заменят никогда свободы.

忘れまい 僕らの使命は
人を笑わせ 楽しませること
宮殿のアーチはそりゃ魅力的だが
自由と引き換えなら 御免だね
自由と引き換えなら 御免だね

Наш ковёр – цветочная поляна,
Наши стены – сосны-великаны,
Наша крыша – небо голубое
Наше счастье – жить такой судьбою.
Наше счастье – жить такой судьбою.

花咲く野こそ 僕らのじゅうたん
聳える松こそ 僕らの壁
澄んだ空こそ 僕らの屋根
こんな人生 生きられて幸せ
こんな人生 生きられて幸せ

ついでにロシア語のお勉強を少々

※ロシア語中級者を想定してます。興味ない人は飛ばしてください。

(一番)бродить по белу свету

бродить うろつき回る。по белу свету 世界中を。
このとき белый に「白い」の意味はなく、単に「世界」の枕ことば。

(一番)друзьям の文法上の位置について

друзьям(друзья の与格)が変な位置にあるが、これは нету と свету で脚韻を踏むため。意味的には第一行全体にかかる。
「世界をブラつくことに勝るものはこの世に何もない」のは誰にとってか。друзья にとって。

(二番)дворцов の文法上の位置について

дворцов(дворец の複数生格)は本来 заманчивые своды(「魅するヴォールト」)の後に置かれるべきだが、своды と свободы で脚韻するために語順が入れ替わっている。

ソビエトアニメ「ブレーメンの音楽隊」について

グリム童話「ブレーメンの音楽隊」を換骨奪胎したソビエト版。1969年。

代名詞である「動物たちがタワーになって悪党どもをびっくりさせる場面」以外は、アニメオリジナルになってます。

ミュージカル仕立てって言うんですかね。歌+パントマイムです。台詞はありません。

まー20分くらいの短い作品なんで、全篇みてみます?

Бременские музыканты (1969) мультфильм HD 1080

ざっと筋を言いますと、

<第一場>
旅芸人の一座が城下町にやってくる。
旅芸人とお姫様が互いに一目ぼれしちゃう。
怒った王様、一座を追放。

<第二場>
お姫様が忘れられない旅芸人。
そこへ盗賊のアジトを見つけた。
例のブレーメン式で賊どもをビビらせ、追い出す。

<第三場>
翌日のこと。王様が馬車を乗り回していますと、
すわ、盗賊だ!
王様をぐるぐる巻きにして樹にしばりつける。

<第四場>
そこへ現れた旅芸人。
王が姫との結婚許してくれたら俺どんなことでもやってのけるのにな~とか歌いながら。
盗賊を懲らしめ、かつ、王の縄を解いてやる。

※もちろんお分かりですよね。自作自演の狂言誘拐ですよ。

<第五場>
旅芸人、うやうやしくお城に迎えられ、姫と一夜を楽しく踊る。
一方、城の中に入れてもらえない動物たち。
朝が来た。動物たち、城の外から旅芸人を呼ぶのだが、出てこない。

「あーあ、あの野郎。」

「あーあ。結局どーぶつよりオンナかよ。オメーのためにホネ折った俺らの立場はどーなんだよ。ピエロかよ。踏み台かよ。用済みかよ。まぁいいや。よろしくベッタリやっとけや。俺りゃ俺らでなんとか生きていくさけ。」

とぼとぼ城下町を去る動物たち。

これにて一巻の終わり。


……と、思うじゃん?

コメント

タイトルとURLをコピーしました