何丘の妻はロシア人である。
日本語上級者である。
だが時に、すごい基本的な質問してきて、何丘をぎょっとさせる。
今回の質問はこうだ。
「カタカナの『ヒ』て書ける?」
南を甲子園つれてって。あと「ヒ」て書いてみてカタカナで
私はすぐさま理解した。あ、これ書き順の話やな。
ガイジンであり、かつ左利きである妻は、筆順にうとい。
いや私の知識もたいがいあやふやだが、さすがに「ヒ」のレベルではつまずかない。
「ヒ」だろう。甲本ヒロトの「ヒ」。人生で一万回書いてきた。余裕だ。
どうだ。
妻が言う「えっ、そこからですか?」
妻いわく、自分が聞きたいのはそこではなかった。あなた(何丘)は前提からして間違っている。一角目は横棒だよ。
言われて私、ウソだあ。寺門マヒトの「ヒ」でしょ。人生で六万回書いてきたよ。
で、調べてみたところ、マジであった。
横棒からであった。終わっている。
妻「聞きたかったのはそこじゃなくてぇ、」
なんでも、私に「ヒ」と書かせて本当に妻が試験したかったポイントは、「ヒ」の横角が左起点か右起点かということだったらしい。
つまり、
こうか、あるいは
こうか。
私は「当然左起点だ。横棒は左から右に書くに決まってる」と言うのだが、それに対する妻の反論がふるっているじゃないか。
妻「だってカタカナの『ヒ』は比較の『比』とかから来てるんでしょ、比較の比は右から書くじゃん」
たしかに……! さすがN1(日本語検定1級)保持者……!
調べてみた。「ヒ」の正しい書き順は……
んで調べてみたところ、まず小学館のサイトが出てきまして、
やっぱ左から右だそうだ。
んで、次、「ペン字いんすとーる」というサイトによると、
・小学校の教育では左から書く
・書道では右から書く
https://cumacuma.jp/eq/eq_index/hi-kakijun/
なるほど。
学校では一貫性のため「横棒は左から右へ」という方便で通しているが、
毛筆で美しく書くのには右からが適している、ということらしい。
一言でいうとどっちでもよいということになりそうだ。
ロシア人妻の書き順に文句があったら言ってごらん
実際、こんな記事立てといてなんだが、
書道家でもないんだから、形さえなってればどう書いたって構うもんか。
つうわけで、以下、妻に五十音を一通り書かせてみたうち、何丘が「おや?」と思ったものを紹介するが、
誰か何か文句ある人います? ……私? 私はこれで全然問題ないと思うよ。
せ
そ
へ
テ
モ
ヲ
【関連記事】 シリーズ第一弾はこちらじゃ。星野源とのコラボレーション。 →ロシア人には日本語が難しい シリーズ第三段はこちらじゃ。イタリアに留学に行ったりしている。 →ロシア人には日本語が難しい vol.3:時制