続々・オデッサ(ウクライナ)現地報道まとめ

オデッサ/ウクライナ/ロシア

私は2022年3月まで2年半オデッサに住んだ。今もそこに義父母と義兄を残している。平和を心から願っている。専門家でもない私がわずかにウクライナ戦争について語る資格を覚える理由はそれ。現地ロシア語メディア報道まとめ。

*1 主としてОЖことオデッサローカルメディア「オデッサライフ」、УПことウクライナ全国メディア「ウクラインスカヤ・プラヴダ」、ロシア反体制メディアMeduzaを見ています
*2 この記事はオデッサ(ウクライナ)情勢、現地報道まとめ(3/15~6/28)および続・オデッサ(ウクライナ)現地報道まとめ(6/30~9/22)の続きです

10月5日

5日未明オデッサにイラン製カミカゼ・ドローン2機飛来するも撃ち落とす(ОЖ

ゼレンスキー、定例のビデオメッセージでロシア人に対しロシア語で「今お宅が攻撃に使ってるイラン製ドローンに類する武器を世界のどこから調達してこようとも甲斐がない、あんたらはもう敗けている。なんで敗けたか。戦争始まって224日も経つのに未だに何でこんな戦争が必要なのかを説明できないでいるからだ。虚偽にまみれた動員、国民の発展の可能性を自ら台無しにするこの行いが一体何のために必要なのかを」УП動画

同じビデオメッセージで、ヘルソンで新たに3つの集落が解放された由。

世界遺産へ

「オデッサ 世界遺産への道」と題するYouTube動画が出た。英語字幕付き。

Одеса: шлях до ЮНЕСКО.

オデッサ中心部のいいとこが収められてる。オデッサの多文化性。歴史を通じて(帝国主義・共産主義の時代にあってさえ)自由の気風を保ち、多くの民族が共存し多くの言語が話された土地、今も。こんな街はウクライナのどこにも、いや世界のどこにもない。この街が野蛮な力によって破壊されないよう、オデッサはUNESCOの庇護下に入らなければならない……。

という中にロシア語・ロシア人・ロシア文化への言及なし。紹介される「オデッサが排出した世界的文化人」ウチョーソフはロシア語で歌いジュヴァネツキーはロシア語でしゃべっているが。トゥルハーノフ市長が前半(3月時点)ロシア語でしゃべっているが最近の映像ではウクライナ語をしゃべっていることに注目。これがウクライナの正史となる。なるほどこの正史にとってエカテリーナ女帝像は邪魔だろう。プーシキンも撤去なさい。

10月4日

オデッサにイラン製の自爆ドローンとか偵察ドローンとか飛んでくるのだが撃ち落としている。ОЖОЖ

オデッサの全体的な状況についてオデッサ州軍政報道官ブラチュク兄の朝の定例報告を引く(ОЖ
・さて昨晩も空襲警報がオデッサ市・州全域に鳴り渡ったわけですが
・ミサイルおよびカミカゼ・ドローンによる攻撃の脅威は依然として非常に高いです
現在黒海には5隻の敵ミサイル艦がいて、これらに総計32発の巡航ミサイルが搭載されているものとみられます
・敵は(無人偵察機による、攻撃目標策定のための)空中からの偵察を活発化させております
沿ドニエストルでは現在動員が試みられています。沿ドニエストルからのオデッサ攻撃あるのではないかと噂されています
・ですが沿ドニエストル方面に第二の戦線が開かれることはないでしょう。ウクライナ軍の実力をよくわかっているのでロシア人どもが秘密裡に動員をかけようとも誰も応召しないでしょう。気にすることはないです
・対敵協力者、アジテーター、エージェントどもの摘発と逮捕が進んでいます

オデッサを世界遺産に

オデッサ旧市街の世界遺産登録へのプロセスが着実に進んでいる。自薦のための書類一式が完成し、市長よりウクライナ文化相に手渡された。これがパリのUNESCO本部に提出される。ノミネートの基準は「ユニークな多文化性」「ユニークな都市景観設計」の2点だそうだ。ОЖ

エカテリーナ女帝像撤去に関する市民投票

市中心部に立つ「オデッサ創建の母」ロシア皇帝エカテリーナ2世像の撤去の是非をめぐる電子投票が行われている。こちら

今月20日まで続くのだが、途中経過を見てみると(泡沫選択肢は無視)

・完全撤去 3281票
・完全存置 586票
・存置。ただし、エカテリーナ2世の事跡についての案内板を併設する 2430票
・存置。かつ、特別な記念公園ないし博物館に移設 300票

最後の選択肢は「残す。ただし撤去する」という意味わかんない選択肢で、到底練られた投票とは思えないし、投票途中というのに市議会では撤去の是非をめぐる発議がなされたりして(無効に終わったが)、そもそも何の意味があるのかわからない。あっちもこっちも、投票ヘタか。

それが今日ある場所に明日もエカテリーナ女帝を見ていたいか否かということで割ると、「見ていたくない」は第一と第四の選択肢を足して3581票、「見ていたい」は第二と第三を合して3016票。前者リードだが組織票入ればどんだけでも動くという感じがする。結局決めるのは市議会なんだけど。

南部奪還

ウクライナ軍の発表ではヘルソン州で新たに8つの集落が解放された(УП)。ゼレンスキー「ウクライナ軍は南部において迅速かつ強力な進軍を続けている」(УП)。南部での反攻が急速に戦果を上げることを切望している。ムーミン投票が行われた領域に(にもかかわらず)攻撃が行われ奪還されていきけれども核は使われなかったという既成事実が急速に築き上げられていってほしい。それが今何より大事なことと思う。

にしてもロシアによる核の恫喝に対し「唯一の被爆国」日本の非難の声が国際社会にガンガン響き渡っていなければいけないと思うのだが最大火力を出しているだろうか。政府、広島、長崎。あえて言うが。

10月3日

オデッサ無事。

対敵協力者の逮捕の報は絶えない。A:男がオデッサ域内におけるウクライナ軍の配置・移動について敵諜報機関に通知してた(ОЖ)B:医者の父娘が開戦以来SNSでロシアの侵攻を支持しウクライナをおとしめロシア軍を美化するポストを繰り返してた(ОЖ

この時間(10/4午前8時、現地時深夜2時)УПのトップニュースはイーロン・マスク。開戦初期にスターリンク(衛星インターネット)供与でウクライナの恩人になっていたマスクがTwitterでロシアのクリミア占拠を擁護する(他、驚くべき「和平案」を示す)ポストを行いウクライナ側に反発あるいは困惑を呼んでいる。

マスク「宇露和平:①国連の監視のもと被占領地域で正当な選挙を行いそれが人民の意志であればロシアは去る②クリミアは1783年以降(フルシチョフのミステイクに至るまで)そうであったように形式上ロシアの一部にとどまる③クリミアへの水の供給は保障される④ウクライナは中立を維持する」(Twitter)。これ以降の一連のポストでもウクライナには勝ち目はないから和平の道を模索すべきだ、で落としどころはおおよそ上記のところになるだろうと自説。

これに宇大統領顧問ポドリャク「よりよい和平案:①ウクライナは併合されたクリミアを含む自らの領土を解放する②ロシアは非軍事化および強制的非核化を経て他国に脅威をもたらす存在でなくなる③戦争犯罪人の国際法廷出頭」(УП)外相クレバ「(前略)『和平』という言葉によってロシア人がこの上なお数千人の罪なきウクライナ人をレイプしさらに多くの領土を掠奪することを糊塗するな」(УП)ゼレンスキー「ウクライナを支持するイーロン・マスクとロシアを支持するイーロン・マスク、あなたはどっちが好き?」(Twitter

10月2日

オデッサ無事。存在しない架空の生き物たちによる無意味な「ムーミン投票」を無視してウクライナ軍は東部の要衝リマンを奪還、逆にロシア軍あっさりリマン手放しすぎじゃないかということでISW「プーチンは東部より南部の支配を固めることにプライオリティを置いている」とのリポート(УП)、それは困るなと思ったが、ゼレンスキー「わが軍の戦果はリマンにとどまらない」とし(УП)、後刻ヘルソンで複数の村落が解放されたことを発表(УП)。トルコではウクライナ海軍のコルベット艦とやらの進水式が行われたとかで(УП)、ウクライナ南部が少しずつ安全になっていくことを期待したい。

10月1日

10月はウクライナ語でЖовтень(黄葉月)。オデッサを象徴する木である白アカシアの葉が黄金に色づくころ。

1日未明オデッサ州にミサイル攻撃、イスカンデル型2発、工場が被弾し、変電所と近隣の建物が損傷した(ОЖ)。ミサイル着弾は久しぶり。8月半ば以来ではないか。まだこんなん飛んでくんねや……

9月30日

JR只見線が全線で運転再開

JR只見線がきょう全線で運転再開した。めでたい。NHK

テアトル梅田 32年の歴史に幕

大阪・北区のテアトル梅田が32年の歴史に幕、ファンが別れ惜しんだ。ざんねんだ。NHK

こうした重大ニュースの裏側で、誰も読まない国際欄の片隅に、ロシアの頓風珍とかいう老人が「あれとあれとあれははわしのもんじゃあ」と叫んだとかいうどうでもいいニュースが伝えられた。(日本のマスコミ、「併合した」はやめてくれませんかね。本当にそのような客観的事実が発生したかの印象を与えるでしょ。併合を(無意味に)「宣言」←この宣言という語はせめて必ず付してください)

ウクライナ、NATOに加盟申請

ウクライナがNATO早期加盟に向けた申請を行った。「両者の間にはすでに十分な信頼関係と協力実績がある。この事実上の関係を法律上のそれへと格上げするための申請だ。これは決定的な一歩だ」УП

ウクライナは事前にNATO側と協議を行った上で申請に及んだということだ(ポドリャク大統領補佐官、УП)。だが米大統領府やNATO事務総長は加盟するしないより今は具体的にどういう支援を行うかという問題が先だという立場を示す(УПУП)。

何しろ明らかにロシア側の某発表にタイミングを合わせてきた。重大発表返し。あえて意訳すると核の恫喝の応酬が行われたのだ。併合するから今後は核あり得るよ!と一方が言ったのに対し私たち、核の傘に入りま~す!と他方が宣言した。だがすでに持ってる奴と今持ってない奴の恫喝力はやはり大分水をあけられていると言わざるを得ないのでは。ゼレンスキーが30日重大発表を行うという話は前日から出ていて、もしかして「私たち実はもう、核、持ってま~す!」とか言うのではないかと妄想していた(そんなことがあり得るだろうか。あり得ただろうか)(一発の核で千発を抑止できるのだろうか(であれば……))

なお、本件に関し、その名を出すのも穢らわしいロシア元大統領メドヴェージェフ(現安全保障会議次長)、「ゼレンスキーがNATO加盟の加速を望んでいる。すばらしい考えだ。NATOに対し第三次世界大戦の開始を懇望しているということだ」とゾッとするような冷笑。これがかつて若い開明派のリーダーと言われた人の今の姿だ。またNATO事務総長の「戦うことをやめればウクライナという国は消滅してしまう」という言葉を受けてメドヴェージェフ、「なんと皮肉な坊やだこと。むしろ戦うことをやめなければウクライナ人の大半が消滅するというのに」(УП)。ここで消滅という語をつかうおぞましさ。消滅「する」のではない。お前が「殺す」のだろう。同じ数だけ自国民を殺しながら。

オデッサにまたバラライカ飛来

29日の遅い時間にウクライナ南部に7機のカミカゼ・ドローンが飛来した。5機がニコラエフへ、2機がオデッサへ。ニコラエフは3機を撃墜、しかし2機に市中の爆発と破壊を許した(行政機関の建物とインフラ設備にそれぞれ命中)。オデッサにきた2機は両方とも撃ち落とした。

このイラン製自爆ドローン、その形状から、ちまたで「バラライカ」と通称されているらしい。空飛ぶバラライカ。

あと「原チャ」と呼ぶ人もいるらしい。ОЖ

これにて9月の報告を終わります。この記事に価値を見いだしてくださる方、「投げ銭」というものをいただけると、実は大変たすかります。下記ボタンより100円~。金額の半分の文字数、コメントもお書きいただけます。

何丘に「投げ銭」してみる

ログインなしのコメントにはお返事ができない仕様で、またお返事には200字の制限があり、しばしば意を尽くせません。返事が遅れがちなことも含め、この場でお詫び申し上げます。ねここと「紫の薔薇の人」、多額の投げ銭を恐れ入ります。「子育て日記」で太郎の成長を気にかけてくださっている皆さま、ありがとうございます。太郎は今日も元気です。
ゴルバチョフの逝去について取り上げなかったのはなぜかというご質問がありました。端的にいって、日本語メディアで十分大きく報道されており、当ブログとして付け加えるべき観点は特にない、と思ったからです。基本的に、本記事をロシアらへん情勢とかウクライナ戦争の唯一の情報源とすることはおすすめしません。実はそういう読者も想定しないこともないのですが(つまり、網羅性ということを全く諦めているわけではない)、ほぼ常に力が及びません。飽くまで一般報道を補足するものと捉えていただくのが健全かと思います。

あと(話長くてすみません)、コメントの中でオデーサとの表記をとられることは全く気にしません。オデーサと呼び慣れている人はオデーサと書いてください。むしろオデーサについて聞かれているのにオデッサについて答える偏屈さをお許しください。かつては「正しくはオデッサだ」と考えていましたがいろいろあってよくわからなくなった。今はただ私個人として「ロシア語を話すウクライナ人」を代表しているというつもりです。まさにそういう人であるたとえば私の義父というものがあって、彼の立場を日本でせめて私一人くらいは守らなければならないというふうに考えるに至った。そういうわけで今後も一抹の抵抗感をおしてリヴィウをリヴォフと呼びジョージアをグルジアと呼びますが、別に誰にも推奨したりしません。

9月29日

ロシアは動員による新戦力を用いてオデッサ制圧を試みる、とのBloomberg報道にオデッサ州軍政報道官コメント、敵上陸の危険は常にあるわけだが防備は十分、さしあたりイラン製カミカゼ・ドローンと洋上からのミサイル攻撃を警戒しとけばいい、ドローンへの対処法も策定中である、要するに状況に本質的な変化はないと。ОЖ

対敵協力者の話。今度のはひどい。もろもろもの親ロシア的アクションに手を染めていたエージェント3人が逮捕された。例によってウクライナ軍の拠点に関する情報を敵に伝えて砲火の誘導を行っていたほか、治安機関の内部にスパイネットワークを築こうとしたり、建物に「ウクライナはロシアの街」と書かれた三色旗を掲示してみせたり、

また10月某日のプーチン誕生日にお祝いのイベントを催す計画もあったそう。ひどいのは、のちロシアがオデッサを占拠したあかつき占領当局に渡す目的で、親ウクライナ市民の個人情報を集めていたらしい。さらに、ロシアによる軍事侵攻を支持しない市民を拉致し、地下室に監禁して、麻薬物質と物理的暴力を用いて「不動産の名義変更その他貴重品の譲渡」を強制する計画もあったとか。ОЖ

ロシアの世論調査

Levada Centerの9月末の調査が発表された。調査期間は9月22~28日。なおロシアで動員令が出たのが21日。

●プーチン支持率

「支持」83%で高止まりしてたのが、9月は77%まで落ち込んだ。「不支持」は15~16%で来てたが、これも21%まで上がった。多いと見るか少ないと見るか。Levada

●戦争支持率

「ウクライナにおけるロシア軍の行動を支持するか」との問いに、「明確に支持」「どちらかというと支持」が合わせて72%、「明確に不支持」「どちらかというと不支持」が合わせて21%。先月は76:17、先々月は76:18だった。Levada

●動員について

「動員令にどのような感情を喚起されたか」との問いに対しては、「危惧、恐怖、嫌悪」が47%、「ショック」が23%、「ロシアへの誇り」が23%、「怒り、憤慨」が13%、「特に何も」が9%。


何丘個人の所感としては、全体として今回の調査結果に……少し落胆。

9月28日

28日オデッサは静穏であった。オデッサに対して攻撃は行われなかった。

エカテリーナ女帝像の撤去について市議会で投票(?)

ちょっと意味わかんないような話なのだが。28日オデッサ市議会の本会議が開会し、そこで「『創建者たちに捧げられた記念碑(エカテリーナ女帝像含む)』の撤去、およびその歴史博物館への移設」の是非を問う投票が行われた。出席40人(総数63人)中、賛成17票、反対0票、残りは棄権。賛成が総議員の過半数を占めなかったためとりあえず存置ということに。ОЖОЖ

像の撤去の是非については10月20日まで市民による電子投票が行われ、その結果を受けて市議会が最終決定するということだったはずだ。電子投票はげんに今も行われている(こちら)。撤去賛成がリードしてるが、反対の声もほぼ拮抗している。議会はなぜひとまずこの終結を待てなかったか。

オデッサと水

オデッサ州トップとユニセフの代表者が水の供給について話し合った。オデッサできれいな水が安定して得られるよう、地下水の取得、給水管の整備についてユニセフの協力をあおぐという(ОЖ)。姉妹都市横浜からもらった浄水装置について言及なし。隣のニコラエフにあげちゃったから。一応この浄水装置のその後をフォローするのを責務と感じていたがもうオデッサ側のメディアで言及されることは今後ないのかもしれないな。ニコラエフのローカルメディアを追わないといけないか。

「ザポロージエの投票率は0.5%」

ロシアに占領されているメリトポリ市(ザポロージエ州)の市長によれば、先の「住民投票」においてザポロージエの支配地域で実際に投票を行ったのは市民の0.5%に過ぎないそうだ。市長によると、ウクライナ政府は今も被支配地域のウクライナ人に向け年金も社会保障も公務員の給料も払い続けている。また、市民有志からの電子的な通報によって、対敵協力者の氏名は完全に把握していると(УП)。頼もしきこと。

正義が行われてほしい

キエフ国際社会学研究所の調査(УП)。「戦争終結後どういうことがあったら(なかったら)あなたは大いに落胆するでしょうか」

ロシアがその行った犯罪について処罰されない……65.8%
汚職の蔓延……36.3%
生活水準が低い、貧困……34.6%
出ていったウクライナ人がウクライナに還ってこない……24.7%
ロシア人やベラルーシ人が移住してくる……19%

9月27日

対空防衛チームに拍手。27日朝イラン製カミカゼ・ドローン3機飛来するも3機とも撃ち落とす(ОЖ)、夕刻2発のミサイルが黒海洋上からオデッサへ発射されるも2発とも撃ち落とす(ОЖ

こうした攻撃の誘導に当たっていたオデッサ州域内の対敵協力者が一人逮捕された。男はウクライナ軍拠点や重要インフラ等の攻撃目標の位置情報をメッセンジャーアプリを用いてロシア側に秘密裡に伝達していた(УП)。

ウクライナにいながらにしてロシアのプロパガンダに屈しオデッサはロシア軍によって解放されロシア連邦に編入されるべきである(そのために必要な破壊は甘受する)と考える驚くべき人々と、かねてロシアの諜報機関は金銭授受をともなう協力関係を結び、得られた情報を作戦立案に役立てている。情報提供者がウクライナ側特務機関に属する覆面工作員である可能性もあるわけだから、むろん複数の報告をすり合わせて情報の真偽を確かめるのであろう。つまり、今回の一人を捕まえても、まだいくらでもいるのである。ごきぶり。1匹見たなら30匹はいるという。

オデッサ港からの穀物輸出

頓風珍とかいう狒狒爺が、もといロシアのプーチン大統領が、①ロシアの穀物は今年せっかく豊作なのに西側の制裁で輸出できない、②オデッサ港から輸出されるウクライナ産穀物はけっきょく最貧国を素通りして欧州に入っている、③そもそも何か月にもわたってオデッサ諸港を封鎖して穀物を輸出できなくしていたのはロシアでなく西側であった、結論:世界食糧危機を引き起こしているのは西側である。と述べたとかで(УП)、さらに悪いことに国連とともに8月穀物輸出再開の仲介者となったトルコのエルドアン大統領もこの見解を支持しているらしい。ウクライナ側はもちろんこれを真っ向から否定。ゼレンスキー「ロシアはあえて虚偽の発表を行うことでウクライナからの穀物輸出を再度停止するための土壌を作ろうとしている。輸出に関するデータは完全に透明で、誰でもアクセスして確かめられる状態にある。それによれば、これまでウクライナの3つの港から232隻の船が500万トンを輸出し、アフリカ諸国のうちアルジェリア、エチオピア、エジプト、リビア、ケニア、ソマリア、スーダン、チュニジアにウクライナ産穀物が輸出された」(УП

もちろん侵攻開始以来オデッサ港を海上封鎖して穀物輸出を不可能にしていたのはロシアである。ロシアが蛇島を奪還されてオデッサ上陸を諦めざるを得なくなった直後に穀物輸出合意がなされ、合意がなされるやすみやかに輸出が始まった経緯を忘れるべきでない。難癖をつけて穀物輸出を停止させ再び海上封鎖を行い、海上からのオデッサへのプレッシャーを再び強めることがロシアの狙いか(だったら最悪だ)

住民投票とかいう

3幕ものの喜劇。第1幕、投票。第2幕、開票(←今ここ)。第3幕、併合。ゼレンスキー「占領地を舞台としたこの笑劇は住民投票のイミテーションと呼ぶことすらおこがましい。『結果』と称してどんな画が描かれるか我々は前もって知っている。諜報機関も特段の努力を必要としなかった。この笑劇のためにあらかじめ調整された数字がマスコミ報道に出ていたから」Meduza

あやしき「国際選挙監視団」について詳報、興味あれば→УП

国外脱出

ロシアからこれまで何人が徴兵忌避で隣国に逃れたか。Meduza

各国警察ないし国境警備の発表で、カザフスタン10万、グルジア5万、フィンランド4万、モンゴル4万。

ロシア連邦からグルジアに入る唯一の国境通過ポイントには長蛇の車列、怒号が飛び交い掴み合いが演じられるちょっとした地獄だそうだ。んで国境のところにロシア側の徴兵事務所が構えられ徴兵適格者には召集令状が発行されている由。Meduza

富裕層はプライベートジェットで国外脱出を図る。アルメニア、トルコ、アゼルバイジャンといったビザなしで行ける国が人気で、平常なら1日あたり50件程度の利用申請が現在は5000件だそうだ。料金は130万ルーブル(320万円)~。Meduza

んで貧乏人はSUPで越境? ロシア・エストニア国境のナルヴァ川をSUPで渡って不法越境した38歳男性が逮捕された。

深夜1時に渡河し、誰が何をどうやって気が付いたのか知らんが、即座に捜索が始まり、人間とか犬とかを大規模に動員して探したところ早朝4時半、とあるバス停に男を発見。「徴兵逃れのための国外脱出だった」とのことだが、過料をとった上でその日のうちに本国へ送還。がんばったがいいことは何もなかった。УП

「住民投票」の終了後28日にも全国境が閉じられ徴兵逃れの国外脱出は不可能になるとの報もある。すでに逃げた20万人はうまいことやったものだ。なお、一方のウクライナで総動員態勢のため18~59歳の男性が出国できない状態が長く続いていることはわりと知られた事実と思うが、こちらも実は2月24日から一両日は国境がまだ開いていて、私の知ってる若いカップルは侵攻にいち早く反応して24日中に国外に逃れた。はやい奴は得をする。

リヴォフの猫市長よりサバイバル越冬術指南

西部の古都リヴォフ(リヴィウ)の猫市長がこの冬を寒さに負けずに快適に過ごす方法を動画で指南してくれてる。УП

ロシアのミサイルが降ってきてセントラルヒーティングが止まるかもしれないから各戸電気ストーヴを備えておくにゃ。室内の熱は窓から逃げていくから隙間風防止テープを貼っとくことをお勧めするにゃ。あったかい服も買い込んでおいてにゃ。草々。

9月26日

オデッサになお神風ふいてる、アゲインストで。26日未明カミカゼ・ドローン群飛来、1機撃墜したが2機がウクライナ軍の「軍事インフラ」を破壊、爆薬が燃焼して大規模火災(ОЖ)。同日夜にも再度同様の攻撃があったが、3機すべて撃墜することに成功した(ОЖ

安全な場所でゲーム感覚で操縦してる奴に呪いあれ。開戦以来、オデッサにこれまでどんな攻撃が行われてきたか:オデッサには敵戦車が踏み込んだことがない。敵戦闘機が上空を飛行したこともない。ただひたすらにクリミア、あるいは沖合の船団、または遠くカスピ海の戦闘機からミサイルが発射されて、それをこちらの地対空兵器が撃ち落とせればよし、撃ち落とせなければ大小の被害、主として物質的、まれに人的(通算の死者は40人ほど)。攻撃目標策定のために無人偵察機というものはひっきりなしに飛来していた、これも撃ち落とせたり、撃ち落とせなかったりしていた。ずっとこの調子できたのだが、9月後半になって突如イラン製自爆ドローンというものがしきりに飛んでくるようになった。以上略史。

ドローン攻撃についてウクライナ軍司令部広報:我々は新たな脅威に直面している。ここ数日敵は高価な巡航ミサイルの使用を控え、オデッサ、ニコラエフ、ハリコフにしきりにイラン製カミカゼ・ドローンを飛ばしてきている。イランからロシアへは数百機の攻撃用ドローンが供給されたとみられる。ウクライナ軍はこれに効果的に対処する方法を策定中である。脅威は存在するが、撃ち落とせない目標ではない(УП

「住民投票」の「国際監視団」

住民投票を監視しその公正性を保証している世界各国から訪れた記者・監視員の皆さんのプロフィールを紹介するУП記事。皆さん年季の入ったプーチンファン。言ったでしょう、どんな問題、またどんな状況であれ、逆張りを好む「同志」数人や数十人を見つけることは容易い。

A friend in need is…

独裁の先輩、ベラルーシの自称大統領ルカシェンコ(※ウクライナの報道ではルカシェンコの肩書には「自称」самопровозглашенныйの語がつきます)がプーチンを電撃訪問、大変な時だけどがんばりましょうねと激励。恩を売っている。先輩風吹かしている。失笑。УПУП

先にルカシェンコはベラルーシで動員を行わない旨明言している。だからベラルーシの方は国情安定、自身も安泰というわけだ。筆者個人的にウクライナ戦争の容認についてベラルーシ国民への失望は深い。

徴兵忌避者の受け入れ

米国もロシアからの徴兵忌避者を個別に審査のうえ難民として受け入れる意向、大統領府報道官。現状は、欧州の方では立場が分かれていて、バルト諸国とポーランドはロシア人に門戸を開けば工作員のEU侵入を許すことになるかもしれないとして受け入れに反対。一方ドイツ、アイルランド、オランダ、またEU大統領は難民受け入れに賛成の立場。УП


紹介したいが時間が足りない(自分用メモ)
・なぜロシアの反動員デモが局地的・小規模なものにとどまり広がりを見せないのか論考(Meduza
・オデッサの世界遺産登録推進キーパーソンインタビュー、オデッサの魅力、世界遺産になるとどんないいことがあるか、エカテリーナ女帝像について(ОЖ
・2月24日以降ウクライナのジャーナリストたちはどのようにして「情報戦争」を戦ってきたか(Meduza
・オデッサ創建の父リシュリュー伯(通称「デューク」)の功績(ОЖ

9月25日

25日早朝オデッサにまたしてもイラン製カミカゼ・ドローン群が飛来、市中心部の何か行政機関に属する建物が爆破された(ОЖ)。ウクライナ軍は目下ドローンを用いた敵の戦術を分析中、間もなく対策が講じられるであろうとのこと(ОЖ

ドンバスのロシア系住民を保護するための、ロシア語への抑圧からヘルソンを解放するための、特殊軍事作戦であり住民投票であり動員であるとのことだ。ではこのオデッサへのおぞましき攻撃は何。多くのロシア人が持っているはずのオデッサに対する郷愁、オデッサでのよき思い出、ひと夏のアヴァンチュール(「犬を連れた奥さん」)、家族連れでの行楽、ファルシマック、宵べのテラスでビール、コンサート、「皆さんいいとこ住んでるねえ」「毎年来てるよ」「将来はオデッサに移住しようかなぁ、なんて思ってる」……

二度と来んな、ロシア人。……みたいなことを言うのはしかしぐっと我慢だ。類でなく、一人一人を見よ。

キリル

ロシア正教会の首魁キリルが日曜の礼拝で「戦場で死ぬことで全ての罪は清められる」と発言(УП)。相変わらずすべてのロシア正教徒およびロシア正教という宗教そのものに聖水と乳香のかわりに小便と臓物臭をふりかけ続けるこのキリルという老人。ロシア正教に帰依することは自動的に(形式的・構造的に)キリルに帰依することになるのかもしれないが、ここで「ロシア正教徒であることはもはや恥ずべきことである」みたいなことを言うのはぐっと我慢。

投票と動員

投票の方には興味がない。もう知ってるから。行われているか行われていないか、どのように行われているか(行われていないか)に関わらず、それは行われたことになり、27日か28日に結果が発表され、4州すべて(ドネツク・ルガンスク・ザポロージエ・ヘルソン)でロシア連邦への編入「賛成」が大多数でしたということになって、で30日だかにロシア連邦がその編入を宣言する。世界の新聞は誰も読まない国際欄の隅っこでそれをごく小さく報じる。誰も話題にしない。プチンは「あれっ」と思う。そのようでありたい。

動員をめぐるロシア国内の状況には多大な関心を寄せている。が、期待し過ぎないように注意。革命と瓦解は西側世界の市民誰しもにとって好ましい展開であるからこそ、民衆の欲望を映す鏡であるマスメディア、たとえば日本のテレビも、ロシア国民の不満・デモ・国外逃亡についてはことさら大きく取り上げるであろう。だからこそ抑制的に見るのが大事だと思います。とりまこれまでのところロシア全土で、21日のデモ第一波で1300人、24日のデモ第二波で800人の逮捕者が出た。ヤクーチヤやダゲスタンなど周縁部で抗議運動が盛ん(MeduzaMeduza)。各地で徴兵当局施設への放火あいつぐ(Meduza)。Meduzaのような反体制派メディアがこうした動きを大きく取り上げそれがなるべくたくさんのロシア人の目にふれるのはとても良いこと、意味あることだと思います。

あと、ISWのレポートが気に入った。いわく:プーチンはこれは戦争ではない「特殊軍事作戦です!」というタテツケにこだわるあまり国民が動員やむなしと甘受するための情報環境の創設を怠った。今の状況は、外国軍の自国への侵入という事実が存在しないことは誰の目にも明らかであり、祖国防衛戦争(1812年、対ナポレオン)や大祖国戦争(1941年、対ヒットラー)のときのような国威発揚はあり得べくもない。プーチンがなんといおうと、これは傍目に明らかに侵略戦争なのだ。動員はぶざまな様相を呈するであろう。予備兵は質が低く戦意も低く、動員の成果でロシアにとって戦況が改善する見込みは2022年中にはあり得ず、2023年にもおそらく大きな変化はもたらされないであろう……と。УП

9月24日

イラン

ウクライナとイランの二国間関係にヒビ。ロシア軍がイラン製ドローンによるウクライナ攻撃を始める→ウクライナがイラン大使の信任を解きイラン大使館の人員を削減→イランもウクライナに対して同様の措置をとると宣言。УП

三文芝居

ウクライナ各地で行われている住民投票とか称する茶番の「公正性・透明性」を監視している国際監視団の参加国はロシア、ベラルーシ、シリア、エジプト、ブラジル、ヴェネズエラ、ウルグアイ、トーゴ、南アだそうだ(ウクライナ再統合省、УП

ロシア側報道によると、27日までの住民投票の「結果」を受けて30日にプーチンがロシア連邦議会で演説してウクライナ4州の「編入」を宣言する手筈になっている。それは2014年クリミア(およびセヴァストーポリ)を髣髴とさせるものとなるであろう(Meduza)。クレムリンのゲオルギーの間で上下両院議員そろい踏みの前でプーチンが演説をぶち「編入」を高らかに宣言、全議員総立ち。私の人生最悪の瞬間。モスクワにいた。生中継でそれを見ていた。ロシアへのナイーヴな愛と信頼は粉々に打ち砕かれた。それをまた見ることになる。だが今度はこちらの心も強い。徹頭徹尾空虚・無意味。日本含む文明世界はこの田舎芝居を報道で大きく取り上げないでほしい。

カザフ人「カザフ逃げてくるならカザフ語しゃべれ」

カザフおよびキルギスのTikTokerたちがフラッシュモブ、ロシア人への怨恨を語る。俺たちが旅行で/留学で/出稼ぎでモスクワに行ったときはアジア人だからといって差別してくれたよな。アジア人には貸せないといって賃貸契約を断った。また、俺たちが掃除する便所をずいぶんキレイに使ってくれたものだ。いま動員が始まって徴兵を逃れるために外国に流亡したいがヨーロッパは受け入れてくれないので仕方なく中央アジアに逃げてくるロシア人よ、ここででかい顔ができると思うな。悪いがスラヴ人には部屋は貸せないんだ。キルギスに来たんだからキルギス語をしゃべってくれるか。「クリミアは誰のものだ?」と問うて、お前が「ロシアのだ」と答えようものなら、どうなるかわかっているな。УП

滅び、を目にしている、との感がある。

だが動員パニックがどの程度持続的で本質的なものとなるかは予断を許さない。今は俺も/息子も/旦那も戦争に行かされるかもしれないという不安と恐怖が勝っているが実際男児ことごとくが兵隊に取られるわけでもないのだなと見定めがついてくれば状況甘受のムードに落ち着く。げんに総動員態勢がつとに敷かれているウクライナの、たとえばオデッサで、市民はほぼ戦争を忘れて暮らしていけている。

9月23日

オデッサに新手のおぞましき攻撃。イラン製の自爆ドローンが相次いで飛来、一部は撃墜に成功したが、一部は標的に命中し、市民に犠牲者が出ている。

攻撃は2度にわたり、昼過ぎの第一陣は、海上から少なくとも3機のドローンが発射され、1機は撃墜したものの、2機が港湾部の管理棟を破壊し、1人が死亡、1人が負傷した(ОЖ)。夕刻第二の攻撃が試みられたが海上で4機撃墜して事なきを得た(ОЖ)。

↑イラン製自爆ドローン「シャヒード136」、飛行距離2000㎞、速度185㎞/h、翼幅2.5m、重量200㎏、最大50㎏の爆薬を搭載可能。ちなみに報道ではふつうに「カミカゼ・ドローン(дрон-камикадзе)」と呼ばれてます。

ウクライナ各地でイラン製ドローンによる攻撃が認められたことを受け、ウクライナは駐ウクライナイラン大使の信任を停止した。イラン大使館の人員も削減される。「イラン最高指導部は中立およびウクライナの主権・領土一体性尊重を公言していたが、ロシアへの武器の供給はこれと矛盾する非友好的行為であり、ウクライナとイランの関係を著しく損ねるものだ」とウクライナ外務省声明。УП

不条理劇「住民投票」

ウクライナ各地でロシア人およびそのシンパサイザーによる「住民投票」とか題する猿芝居が始まっている。ルガンスクのガイダイ知事によれば「投票」は次のように行われている。まず、街が封鎖された。住民は投票を忌避したくても街の外へ出られない。で、武装したロシア人がウクライナ人の住宅を訪ねて回って、中庭だのキッチンだので用紙に記入させる。ルガンスク州のロシア連邦への編入に「賛成」か「反対」か。その際、本人確認のためのパスポートの提示などは行われない。なお、「反対」にレ点を打った人の名は「ノートに記入される」。この茶番の全ては単にпушечное мясо(大砲用の人肉)となるウクライナ人男性を駆り集めるだけのために行われている。УП

ロシア側の報道では全然様相が異なる。ドネツクの投票には26カ国から129人の監視員が集まっている(TASS)、ザポロージエの投票についてドイツから参加の監視員は「よく組織された投票である」と賛辞(TASS)。国際選挙監視団のお墨付きを得た欧州スタンダードの公正・透明・民主的な投票であるという印象付け。だが①26か国の内訳は。お仲間のならず者国家からばかり集めているのではないのか②どんな問題についても、またどんな状況であれ、逆張りを好む「同志」を数人や数十人駆り集めることなど容易い③数字じたいが水増しされている可能性④安全のためと称して監視員の行動を厳しく制限し、見せたい(見せてよい)ところだけ見せている。

投票は27日まで続く。ドネツクでもルガンスクでもザポロージエでもヘルソンでも、ロシア連邦への編入「賛成」が圧倒的多数となることを疑わない。ロシアの憲法がまた改正される。ロシア連邦の構成主体が4つ増える。これを徹頭徹尾、空虚で無意味なものと見たい。ロシアは「新たにロシア連邦の構成主体となった4つの州に対するウクライナ軍の攻撃に対しては核兵器による報復が行われる、これは脅しではない」と必ず言うのだが(ペスコフ、УП)、そんな専横がまかり通ってたまるか。

動員

ロシアの動員について、ペスコフ露大統領報道官、「動員が発表されて第一日目にヒステリックな、極めて感情的なリアクションが見られたのは理解可能なことだ。実際情報が不足していた部分もあった。だが昨日からは閣議決定に従い市民の問い合わせ回線も全開通したし、メディアも国防省回答を報道している」УП

熱しやすく冷めやすい人たちだ。2月の侵攻当初も市民社会の一斉蜂起と政権打倒という希望的観測はあった。幻想であった。市民は新たな状況の中でさして変わらぬ(ことが分かった)日常へと逐次回帰していった。今度も空振りか。「あいつは軍隊へとられた、だが俺はまだだ」と言える限り、戦争容認はつづくのか。

Meduzaが消息筋の情報として動員の規模は120万人と報じているが、同じ記事の中で、都市部での動員は最小限にとどめ、マスメディアや反体制派の目のとどかない(かつ戦争支持が高い)農村部で集中的な人狩りを行う計画も伝えられている。狩る方も巧妙を尽くす。

モスクワのマネージ広場(赤の広場に隣接)ではウクライナ東部南部における住民投票支持集会が開かれ主催者発表では5万人が参加、写真見ると(こんな写真掲載したくないが)、なるほど少なくないようには見える。Meduza

前の記事で動員にはじまる国外脱出・抗議集会のうねりで政権倒れる(戦争終わる)のではないかと興奮しすぎてしまった、戒めの意味で今日は私にとって苦々しい話題を多く取り上げた。

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